文化に投資する時代 (カルチャー・スタディーズ) (カルチャー・スタディーズ) (カルチャー・スタディーズ)
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亀田 卓 寺嶋 博礼
朝日出版社
売り上げランキング: 16990
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それぞれ二人が、自分のパートを受け持つ形で書かれていて、二人が手がけてきたプロジェクトを紹介するかたちで、本は進められています。
前半は、亀田卓氏のパートで、「広告マンがエンタテイメントを証券化する」というテーマで、いまは比較的使われるようになった「証券化」という方法でエンタテイメントの資金調達をおこなうという話が書かれています。
やはり、ポイントとしては「金融」と「エンタテイメント」の世界の商習慣というか、人間の気質が違うと言うことに、多く裂かれている印象を受けました。そこが、投資を実行する難しさであり、エンタテイメント業界と金融業界がwin-winとなるために、乗り越えなければならない壁だと感じます。プロジェクト自体は、すべてが成功したわけでなく、「公募」というひとつのヤマで「リクープ」(コストを回収する)ことができないわけで、エンタテイメントビジネスの難しさを感じさせる内容となっています。
後半は、寺嶋博礼氏のパートです。あおぞら銀行で、「レイン」という映画に投資するという過去にあまりない投資案件を実行します。前半の亀田氏同様、エンタメテイメントに出資させるということに非常に苦心したところを本書の内容から感じさせられます。
ポジショニングマップやパレートの法則などのフレームワークをあてはめて、映画ビジネスを分析しているのは、映画の世界でよくみられる(と考えられる)「勘や経験」「人間関係」による出資から、「数字」による出資という、金融機関によって意思決定の下せるものに変えようとする試みの結果だと考えます。
エンタテイメント業界に就職・転職を検討している方には、「文化」「芸術」という視点だけでなく、「ビジネス」という視点が必要だと思いますので、参考になる一冊だと思います。


